令和5年 観月祭 献詠入選作品2023.10.11

後援:産経新聞社

協賛:末廣堂

 

短歌入選作品

選者:安田純生 佐沢邦子 香川ヒサ

 

天 位・・・福岡県  六月朔日 光 

基地の島甘蔗刈り終えて風の道はろばるとして空へつらなる

地 位・・・神奈川県  北村 純一 

山小屋の灯を消して観る今日の月虫の音色に言葉も要らぬ

人 位・・・兵庫県   米谷 茂

眠られずテントを出れば満月は君とつくりしケルンを照らす

佳 作

幼き日山の祠に手を合わせ父の手くぼの御酒をのみたり   大分県  後藤 信子   

女房がモデルだろうと冷やかされる瓜実顔に作る案山子を  埼玉県  若山 巌

シジミ蝶空の青さを引き寄せる限界集落の影なき真昼    山口県  森元 輝彦

上流へ稚鮎を運ぶトラックが野茨白き岸辺出で行く     熊本県  桑田 美智代

起きるにはまだ少と早い午前四時放り出される様に目覚めぬ 広島県  峠 美恵子

満月の夜は電話をかけようと約束したね遠い遠い日     京都府  鯵本 ミツ子

街角の証明写真機カーテンの下より見ゆる磨かれし靴    大分県  岸本 恵美

梵鐘のなき鐘楼に竿二本渡し大黒大根を干す        大阪府  野々村 美南子

大傘を打つ音に合わせいや穂栄と月も微笑む住吉踊り    福井県  備後 長治

建設の機材掲げるクレーンが白き満月摘みて空へ      山口県  野村 貞江

 

俳句入選作品

選者古賀しぐれ 森田純一郎 小杉伸一路

 

天 位・・・大阪府  髙田 佐土子

神籬の影ほの白き月見かな

地 位・・・兵庫県  岩水 ひとみ 

墨磨るや硯へ月のひと雫

人 位・・・兵庫県   堀 瞳子

    難波津の波の音きく月見かな

佳 作

明月や遮るものの何もなし      大阪府  和田 マサミ              

月に手の触れんばかりの巫女の舞   兵庫県  小林 恕水             

思ひ出のページに綴り今日の月    兵庫県  尾﨑 吾郎

高々と朗詠響く良夜かな       大阪府  髙石 泉

満月の降りてきさうな雅楽かな    大阪府  奥村 つよし

静かさや月下に映ゆる神の森     兵庫県  野間田 芳叢

健やかに今宵の月を仰ぎけり     大阪府  杉浦 美智子

月待つやふところに笙あたためて   大阪府  藤岡 滿

ゆつくりと満つる湾処の月まどか   奈良県  小島 元博

宮の松ことさら濡らす月夜かな    大阪府  古川 育栄

 

住吉大社では献詠作品の短歌と俳句を募集しております

【要領】献詠の作品は、お1人様ごとに短歌2首、俳句2句まで詠進可、詠題は自由ですが必ず自作によるもので未発表の作品に限ります

【書式】作品は楷書(ふりがな)で、郵便番号・住所・電話番号・氏名・(ふりがな)を明記の上、下記「献詠係」宛にご郵送ください

【宛先】558-0045

大阪市住吉区住吉2-9-89 住吉大社献詠係

【締切】新年献詠祭(短歌)11月末日

    松苗神事(俳句)2月末日

    観月祭(短歌・俳句)7月末日 ※消印有効

【選考】住吉大社委嘱の選者により入選作品を厳正に選考いたします

【表彰】入選作品 天・地・人位(各1名)、佳作(10名) 計13名

選考後に通知、祭典に招待の上、当日に神前奉納の後に賞状を各贈呈

【注意】神前にふさわしくない内容、詠進要領によらない投稿は判読不能の作品や、選考の対象から除外することがあります

 

住吉大社献詠係